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更新日 2019-06-20 | 作成日 2019-06-20

趣味のひろば-43


U・建築計画工房  本間 裕之

 趣味のひろばの原稿をお願いされ、さて現在の趣味は?と考えてしまいました。
以前は、スキー、キャンプ、釣り、ゴルフ、車、建築見学、何でも収集癖等々、いろいろとあったように思いますが現在残っているものと言えば、スキー、ゴルフ、最近は建築仲間と2年に一度の建築見学をメインにした海外旅行くらいでしょうか。
 今回は2年に一度の海外建築視察について書くことにしました。
始まりは、どうして行くことになったのか今となっては不明ですが、2006年に「ライト」の建築を見に行こう、ということでシカゴ・ミルウォーキー・ピッツバーグ・ニューヨークとレンタカーを借りながら、落水荘を始めグッゲンハイム美術館等々多くのライト建築を見て廻りました。

   フランク・ロイド・ライト 「落水荘」        「ジョンソンワックス社」
 建築ばかりではなくニューヨークのブロードウェイではミュージカル「CHICAGO」を見学、別の日にはヤンキースタジアムで、当時松井のいるヤンキースの試合も見学することもできました。運悪く松井は手首を骨折して欠場でしたが・・・
 そして個人旅行の特権でもある多くの「ハプニング」が起き、楽しさと緊張が入り混じった旅の記憶が鮮明に残っています。
 その後、「アールト」を見にフィンランド、「カーン」を見に再びアメリカ・ボストン、フィラデルフィア、ダラスへ、4回目は「ルイスバラガン」を見にメキシコへ、そして建築を少し離れて、ペルーのマチュ・ピチュまで足を延ばしました。

    アルヴァ・アールト       ルイス・カーン
     「マイレア邸」       「キンベル美術館」       マチュ・ピチュ
 そして昨年、「ガウディ」ということでマドリッド、グラナダ、マラガ経由でバルセロナへ行ってくることができました。


アントニオ・ガウディ「グエル公園」 「サグラダ・ファミリア」

エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ

 マドリッドではレアルマドリッドのホームゲームを現地で見ることができ、85,000人収容というスタジアムで大きさに驚き、その後のバルセロナのスタジアムでは中には入れませんでしたが95,000人収容という大きさにさらに驚いた記憶があります。
 グラナダではイベリア半島最後のイスラム王国の宮殿と言われるアルハンブラ宮殿見学、マラガでは古城をホテルに改装した建物へ宿泊し、ここからの夜景は時間に追われる生活を一瞬でも忘れることができたように思います。
 その後今回のメインであるバルセロナへ入り、「ガウディ」の作品群を数多く見たあと予約してあったサグラダ・ファミリアへ入り、小塔の上部まで上がり百年以上続く工事現場の教会を十分に堪能してきました。
ここでは一人2,000円程度で現地のアパートを短期で借り、食料の買い出しから料理まで分担して行い、ちょっとした外国生活を経験することができ、大変楽しい旅になった事を思い出されます。
 バルセロナから電車で30分ほど西に行ったところに、ガウディの大パトロンであるエウゼビ・グエイ(グエル)が自身の繊維業の工場と街を造り、ここに未完成のグエル教会があります。ここもガウディが設計したものですが、資金難から途中で工事がストップし現在は地下部分のみが完成・公開されています。
 ガウディのどれも細部まで十分考慮された建築の中にあって、厳粛さやちょうどいいスケール感もあって、この教会がもっとも心に残ったものとなりました。


アントニオ・ガウディ 「グエル教会」

 この、建築行脚はこれからも続けていけたら、何よりの経験になると思っています。