作品紹介-30 「北消防署本署移転新築工事

(㈱)真建築研究所



■ 建築概要
建設場所   新潟市北区葛塚字正尺5095
用途地域   近隣商業地域(200%、90%)
防火指定   法22条地域
主要用途   消防署
敷地面積   7,807.48㎡
建築面積   1,582.21㎡
延べ床面積  2,340.86㎡
構造・規模  庁舎棟(事務所)RC造2階建て
         (車庫) S造平屋建て
         訓練棟(主塔) RC造3階建て
         (副塔) S造平屋建て
通信鉄塔   自立型 H=53.5m
竣工予定   平成22年3月

■ 設計趣旨
北消防署は合併に伴い旧豊栄市管轄の消防署(本署、岡方出張所、木崎出張所)に東消防署管轄であった松浜出張所を併合した北区の拠点施設で、火災、地震、水害などの災害から市民の安全安心な生活を守る、阿賀野川以北の消防防災の拠点として重要な役割を担う施設として、近代的な消防庁舎を建設するものである。

■ 敷地周辺環境
敷地は旧豊栄市郊外に位置し、日本海東北自動車道の豊栄新潟東港IC及び新潟大外環状線に近接している。
敷地周辺は前面の都市計画道路(市道正尺早通線)を挟み市街地側は住宅地、新潟大外環状線沿いは量販店や飲食店等がある。都市計画道路の整備とともに敷地周辺は住宅地化が進むと考えられる。

■ 配置計画
・ 緊急車輌を最優先とし、一般、職員車輌動線を分離し安全確保を図る。
・ 点検作業の騒音、日影、雨水排水、通信鉄塔の恐怖感など周辺環境へ配慮する。
・ 車輌の日常点検の効率化や充実した訓練が実施出来るように広いスペースを確保する。

■ 平面計画の特徴
・ 市民対応型の事務室空間
 来庁者とカウンター越しの応対、見通しの良いオープンな空間としている。
・ 衛生管理の充実
 車庫に隣接した独立した防火衣着装室の整備している(従来の車庫内装着不可)
 救急活動により汚染された衣服、身体等を消毒、洗浄する消毒室を車庫内に整備して
 いる。
・ 体験展示コーナーの整備
 市民が気軽に防火、防災の知識を身に付けられる空間、設備を設置している。


・ 仮眠室の準個室化
 仮眠室内を個室ブーズ化し、個人のプライバシーに配慮している。
・ 女子職員採用への対応
 救命救急士等女子消防隊員の採用へ配慮した施設としている。


■ 立面・断面計画
庁舎正面ファサードの円筒部分は、昔何処にでもあった「火の見櫓に吊るさせた半鐘」を、三角窓は櫓を、円筒を支える柱梁は半鐘を鳴らす小槌をイメージしています。
車庫の階高は駐留する最も高い梯子車輌(H=3,650)の上部点検作業空間や、排気ガス処理装置とのクリアーを考慮しています。


■ 設計・監理チーム
※基本設計  チーフ・意匠  ㈱真建築研究所
              構造  ㈱建構造研究所
              電気  SA設備設計室
              機械  ㈲シナダ設備設計

※実施設計  チーフ・意匠  ㈱真建築研究所
              意匠  R建築設計工房
              意匠  大江建築設計研究所
              構造  ㈱建構造研究所
              構造  田邊建築設計室
              電気  SA設備設計室
              機械  ㈲シナダ設備設計
              機械  伊藤設備設計

※工事監理      未定